選手等に対する違法薬物乱用防止に向けた注意喚起のお願い
近年の違法薬物を巡る情勢は、若年層の間で急速な拡大を見せており、極めて深刻な事態となっている中、先日、バレーボール男子日本代表の現役選手が大麻所持の容疑で逮捕されるという、極めて衝撃的な事態が発生しました。ファンや子どもたちに夢や感動を与える立場にあり、高い模範意識が求められるトップアスリートが違法薬物に手を染めていたという事実は、スポーツ界全体の信頼を大きく揺るがす深刻な問題です。プロ野球、Jリーグ、Bリーグをはじめ、地域に根差し、多くのファンなどに支えられているスポーツ団体におかれましては、一人の選手の不祥事がチームのみならず、リーグ全体、ひいてはスポーツ界全体へ壊滅的な打撃を与えることは論を待ちません。近年の違法薬物情勢を踏まえて、剣道連盟各支部におかれましても、以下の重点事項を踏まえた選手並びに指導者への注意喚起の徹底をお願い申し上げます。
注意喚起および指導における重点項目
- 「先輩、知人や友人からの誘い」が最大のきっかけ
薬物を使用し始める最大の理由は、「身近な先輩、知人や友人からの誘い」です。プライベートな空間や会食の席などで「みんなやっているから」「疲労回復に良い」「リラックスできる」「合法だから大丈夫」といった誤った情報を交え、断りにくい人間関係を利用して勧められるケースです。
(指導ポイント)
親しい間柄であっても、違法な誘いに対しては「きっぱりと断る勇気」「その場を離れる」毅然とした態度を徹底させてください。また、不審な人物や集まりとの交友関係を持たないように注意喚起を徹底してください。
- 「SNS」を介した安易な入手経路の拡大
以前のように密売人と直接接触することなく、「SNS」などを通じて、スマートフォン一つで簡単に、かつ匿名で購入できる環境が整ってしまっています。隠語を用いて、「依存性がない」「合法である」といった偽りの宣伝文句に騙され、安易に手を染めるケースが後を絶ちません。
(指導ポイント)
ネット上の「安全」「合法」という謳い文句は犯罪者の罠で、SNSを通じた違法薬物の購入・譲り受けは警察の捜査対象になってしまう可能性があるという危機感をもって周知してください。
皆様へのお願い
アスリートは、厳しいプレッシャーや環境の変化、あるいはオフシーズンの開放感などから、時に精神的な隙が生じ、誘惑の標的となるリスクをはらんでいます。今回の事態を「他競技・他チームの出来事」と看過することなく、剣道連盟におかれましても、以下の取り組みを実施いただきますよう重ねてお願い申し上げます。
(取り組み方策)
代表・監督からの直接的なメッセージの発信:薬物乱用は選手生命の終わり(契約解除)だけではなく、クラブの存続危機を招く犯罪であるという厳格な方針を伝えてください。
研修・ミーティングの実施:所属選手・指導者、スタッフ全員を対象とした薬物乱用防止の徹底を図ってください。
相談・通報窓口の再周知:周辺で不審な兆候を察知した場合に迅速に内部通報、あるいは警察等へ相談できる体制を確認してください。
選手等を薬物の魔の手から守るためには、剣道連盟・地域・警察の強固な連携が不可欠です。何卒、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
令和8年5月末現在の検挙状況
| 検挙者総数 | ①20歳未満 | ②20~24歳 | ③25~29歳 | ①~③合計 | |
| 覚醒剤 | 174人 | 6人 | 7人 | 14人 | 27人 |
| 大麻 | 198人 | 44人 | 54人 | 41人 | 139人 |
| コカイン等 | 30人 | 6人 | 16人 | 2人 | 24人 |
| 合計 | 402人 | 56人 | 77人 | 57人 | 190人 |
大麻の有害性
知覚の変化:時間や空間の感覚がゆがむ
学習能力の低下:短期記憶が妨げられる
運動失調:瞬時の反応が遅れる
精神障害:うつ病や統合失調症を発症しやすくなる
知能指数の低下:短期・長期記憶や情報処理能力速度が下がる
薬物依存:大麻への欲求が抑えられなくなる

本件に関するお問い合わせ先
神奈川県警察本部薬物銃器対策課 水際対策係
担当: 飯塚、倉地、切明
連絡先:045-211-1212(代表) 内線:3277、3278、3291

