最近のインフルエンザの流行状況と対策(2025/26シーズン)

神奈川県では、今シーズンはインフルエンザが例年より早い時期から流行しました。県内約250か所の定点医療機関からの報告によると、第47週をピークとして、その後2週連続で患者数は減少しました。しかし、第49週(2025年12月1日~7日)の時点でも、報告数が34.33と、依然として警報レベルを超えています。

流行しているウイルスの特徴

神奈川県の調査では、主にインフルエンザウイルスA型のH3N2(AH3亜型)が検出されており、特に今シーズンは、AH3亜型の中でも「サブクレードK」と呼ばれる遺伝子系統のウイルスが多く確認されています。従来のウイルスと比べて感染が広がるスピードがやや早いと考えられていますが、症状や重症度は、これまでの季節性インフルエンザと大きな違いはないとされています。

ワクチンについて

今シーズンの3価のインフルエンザHAワクチンには、A/H3N2株も含まれており、現在流行中のインフルエンザウイルスにも、一定程度の発症予防や重症化予防効果が期待できるとされています。今後はインフルエンザB型の流行も予測されますが、ワクチンの効果が現れるまでには約2週間かかるため、早めの接種をご検討ください。

感染予防・感染拡大防止のポイント

インフルエンザは、咳やくしゃみ、会話などによる飛沫や、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることで感染します。外出後や食事前のこまめな手洗いや、アルコールによる手指の消毒、咳やくしゃみが出るときの咳エチケットを心がけましょう。また、剣道中は面マスクやフェイスシールドを使用しましょう。これらの基本的な対策を日常的に心がけることが感染予防に効果があることは、我々はコロナ禍に経験しました。また、発熱時や体調不良時は、周囲の人々に感染を広げないためにも、無理をせず休養を取るようにしてください。

おわりに

今後も神奈川県や医療機関が発信する最新情報をこまめに確認し、基本的な感染対策とワクチン接種を継続することが重要です。気になる症状がある場合は、早めに医療機関へ相談し、適切な対応を心がけましょう。